11/25 晴れ気温20℃ 通算19日目 予定より早くなつたので旅館を変更する
ろんどん荘→(65番)三角寺→(別格13番)常福寺→(66番)雲辺寺→(67番)
大興寺→(70番)本山寺→(68番)神恵院→(69番)観音寺→観音寺駅前、
一富士旅館
5時朝食の代わりに夕べいただいたオニギリを1ケ食べる。ずいぶん大きくて
1ケで満腹になる。1ケごとにラップで包まれていて、上にふりかけが袋のまま入
っているのでふりかけをオニギリにかけて食べる。小さな心配りがしてあるオニギリだ。5時40分に出かける。まだだれも起きていないので、そっと玄関の扉を
開ける。鍵はかけてないのでと夕べ女将さんに聞いていた。
交差点の角の宿で向かい側に郵便局があり横に停留所があるが女将さんは
間違いないから駅前まで行くようにと言われていたので三島駅まで歩く。
跨線橋の上の駅でJRの待合室はまだ開いていない。瀬戸内バスは近くの車庫からでてくる6時14分発の新宮行きの一番バスに乗る。今日もだれも乗ってい
ない。6時37分に三角寺口に着く、下りるときに入り口を教えていただいたうえ
にのどを潤わしてくださいとジュース代を接待していただく。親切に教えていただいた上にありがたいことであるこの運転手にまた後で会うとは考えられなかっ
たが------また会うのである。途中から急な坂道になるが舗装はされている車
道で上分PAの横から来た道と合流する。時々出勤の車が下ってくる。
65番 三角寺へ7時15分に着く。このお寺は三角山の中腹に建つ。本尊の
十一面観世音菩薩は檜の一本造りで平安自体のものといわれる。
開運厄除け、安産子安の観音様として知られている。寺の庫裏にあるしゃもじ
をそっと持ち出し、子授けを祈りながら夫婦仲良く食事をすると子宝に恵まれる
という。(現在は庫裏でお借りする)願いが叶ったら新しい2本のしゃもじを持って
お礼参りにくるということになっている。仁王門の左側に小林一茶が詩に読んだ
樹齢300〜400年の山桜がある。66番へはだらだらとした舗装道を歩くことにな
る。歩き始めて直ぐにつぶれて荒れ放題のゴルフ場の回りを歩く、荒れ放題に
なったコースをみると何処がティーグランドだつたのかもわからないほどにすすきなどが生い茂っている。バブルの残骸だ。歩きながら予約してある今晩の宿
民宿おおひらを解約する。この時間なら観音寺市までたどりつけそうだ。
間に合わなければタクシーでても乗ろう。しかし、手持ちの資料がない。
古いかもわからないが一富士旅館を予約する。これが大変なまちがいだったと
は----後でわかる。隣には真新しいビジネスホテルがあったとは--とほほ。
案内の標識もここは多くて安心して歩ける。足も始めの2日ほどは大変だった
が今は快調である。通る車も少ないので歩道が無くても安心だ。県道5を平山
で別れると半田休憩処がある。ここは建設会社がご接待で開かれている休憩
所だ。暫らく家並みのあるところである。選挙カーがやかましいほどの音量でど
なっている、近くにいるのかと見てもいないが、山に反響して遠くまで届くようで
近くにきたら一段と音がうるさい。そんこと考えて歩いているうちに高知自動車
道のガードをくぐる。66番への途中の番外別格霊場13番札所 常福寺に9時
にたどり着く。ここは弘法大師がこの庵を訪れ病封じの祈祷をされ、そのとき
地中に立てた杖から椿が芽を吹き大樹になったといわれからまたの名を
「椿堂」という。
赤い門が印象的なお寺です。
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椿の花咲く椿堂
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へんろみち保存協力会発行の「四国遍路ひとり
歩き同行二人」の本でも紹介されているように
若い住職夫妻の温かいご接待は、歩き遍路に
とって心温まるものになっている。
フリーのアナウンサーの永井典子さんはHPで
このように書かれています。
「常福寺さんなら、頼めば泊めて下さるかもよ」
と聞いていたのだ。住職は「以前は泊まりもや
ってたけど、今は・・・うーん」と考え込みながら
も、「なんとかしてあげよう」というお顔。ご自分
でも「歩き遍路」をされたことがあるそうで、
「歩き」の辛さや楽しさ、お接待の有り難さを、
身をもって知っておられる、なんだかとても親近感のわく、頼れる兄貴という
感じなのだ。
彼女の「遍路きらきらひとり旅」のHPは
http://www.kushima.com/henro/noriko/ です。
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接待していただいた
お茶とお菓子
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予定の時間もたっぷりあるのでここでゆっくりさせて
いただく。夕べ泊まられた感じの3人連れを車まで
住職夫妻が見送られるところである。3人の中に一人
お坊さんらしい人がみかけられた。
境内の椅子でくつろがしてもらっていると住職夫人
(お庫裏さま)にお茶を接待していただけた。
ありがたくお菓子も戴く。温かいお茶は美味しかった。
納経所へお返しに行きお尋ねする。(番外の納経は
初めてなのでどこに書いていただけるのかを)後に
白紙があるはずですと、なければこちらで用意した
紙にしますとの返事でした。(はずかしながらいままでなかった)納経帳を出し
てお願いすると後にありますね、ここにさせていただきますと丁寧なお言葉でし
た。お金をと尋ねると歩きの人からはいただきません。接待ですといわれ受け
取っていただけませんでした。
こじんまりとした境内で良く見るとおもしろいものもあります。
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福の神
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こんな神様も祀られていて楽しくなります。
大師堂は向かい側にあり、立て直って新しくな
っています。
ぜひ歩きのかたはもちろんですが、車のかたも
国道192沿いで川滝のJAの右側ですので寄っ
てやってください。心優しく美人のお庫裏さまが
お待ちです。
「椿堂」のHPは
http://www.tubakidou.com/ です。
椿堂さんは別格霊場のHPも管理されています
。今回は川滝のJA前の瀬戸内バス停椿堂前からバスで雲辺寺口まで乗車す
るため時間調整もあり1時間お邪魔していました。話が横道にそれたようで本筋
にもどさないと今日はまだ先が゛長いので---9時50分に下の国道のバス停に
移動する。JAの人が出入りされるがどの人も頭を下げて行かれる。
10時5分発のバスである。今回は4〜5人先客がある。このバスの行き先はは
阿波池田駅までである。境目峠は今はトンネルであっという間に通りすぎてし
まう。トンネルを抜けると徳島県であり、歩き遍路の宿に多く使われている民宿
岡田を通り過ぎ雲辺寺口バス停へ着く。下りるときにまた運転手さんに下りてか
ら歩く道を教えていただく、その後運転手さんが「あっ」といわれ朝三角寺で降
ろした人だねといわれるのでじっくりお顔を見るとそうである。こちらは何も気づ
かなかったけれども、覚えていてくれたのにはうれしかった。
馬路川に架かった橋を渡ると民宿岡田の裏から来た旧道に突き当たるので右
へ行く。もう目の前は山で高速道路の脚がそそり立っている。その下をくぐるこ
ろには急坂になってくる。初めは階段になっていて歩きにくい。
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66番への遍路道
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遍路路らしくなってくる、藤井寺から焼山寺へ
の道の最初の急な坂道=遍路ころがしに匹敵
する急勾配だ。しかし、これは30〜40分で抜け
れる。その後はだらだらと暫らく登ると急に前が
開けて曼陀トンネルからの自動車道にぶつか
る。あたりは一面畑である。今までの急な登り道
は何だったのかと思わず頬をつねりたくなる
光景だ。12時に66番 雲辺寺に着く。雲辺寺口
から1時間45分である。
88ヶ所の中で一番高いところにある(921m)お寺
であり1番霊山寺から1,000Kmの距離という。
このお寺の縁起は材木を探すため、16歳の弘法大師が登ったとき、秀麗な山
の趣に心を打たれ、一夜にして堂宇を建立し
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水屋
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たという。四国高野ともよばれる。
ここの水屋は変わっていて三方囲まれた小屋の中に
あり、光センサーによって人を検知して龍の口から水
が出るようになっている。これも高い山の上のために
節水対策の一つなのでしょう。広大な境内を持ち
五百羅漢像や願いをこめて腰掛けると願いが叶うとい
うナスの腰掛、中にお経を納めたマニ車などがありま
す。また、山頂には展望台やスキー場などがあり、
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県境標識
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ロープウェー駅の
すぐ前の道に県境の標識がある。お寺は徳島県に含まれる。
下りはロープウェーを利用する。
◆全長/2,594m
◆支柱間距離/1,882m(日本最長)
◆ 高低差/657m
◆定員/101名
◆運転速度/10.0m/s(日本最速)
料金は片道1,200円です。待ち時間なく乗れた。下りは三豊平野、瀬戸内海を
一望できる。67番を探し求める。乗っていたのは4人のみであったが、下の駅で
は団体さんが待って見えた。広場を一回りみてからタクシーを探すがいないの
でキップ売り場へ電話番号を聞きにゆく。するとキップ売っていた女性が掛けてあげますといわれるのでお願いすることにする。
駅の前で待つてください15分ぐらいかかりますからと言われる。ベンチに荷物
を降ろし、おにぎりを取り出しいただく。すると前の果物屋さんのだんなさんが
ミカンをお接待です食べてくださいともってきてくださいました。先ほどお願いし
た女性が探しに出てみえ、今ここへ立石タクシーが来ますのでお待ちください
と連絡してもらいました。観音寺市まで行きたいので67番までお願いする。
萩原寺の横を通り241から国道377へと進む。2,550円で67番 大興寺へ行けた、13時すこし過ぎたところである。入り口に乞食の托鉢が立っている。
ところどころで見かけるが無視して通り過ぎる。このお寺には本堂をはさんで
右側に弘法大師堂、左側に天台大師堂があり2宗派に管理されていた名残り。
八百屋お七の恋物語のお七は処刑されたが相手の吉三郎は四国遍路に出た
、この寺で仁王の首が痛んでいるのを見つけ、お七の供養のために新しい首
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三鈷(こは本当は月辺)の松
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にしたという話が伝わっている。仁王門は四国一大きいといわれる。
56番にもあった三この松(松葉が3っに分かれている
)が本堂の前に立つ、他にも弘法大師お手植えの樹
齢1200年にもなる楠とカヤの木がある。納経所は
本堂の一角にあり住職さんが気軽に声をかけてみえます。私にも脚は大丈夫
ですかとかけていただけました。初めからテーピングテープで足を巻いてます
ので今のところ大丈夫ですと答える。先ほどのお方はまめが出来たと言って
絆創膏をここで貼ってみえましたよといわれる。
本堂には願いを書いた太いローソクが並んで立てられている。
次のお寺にむかって歩き出したのは13時半である。
時間を節約するために70番さんから先に回ることにする。70番へは遍路道を
外れることになるので夕べ書き写した地図が役立つことになるはずだ。
国道へでて川を越え東へ歩くとすぐ三叉路の信号になる。この信号を左手に取
り進む、夕べの書き写した地図によるとガソリンスタンドが目印だ。山本町の町
中で小さなスタンドを見つけ信号を左折する。これが県道5だから正解だと分か
り安心して歩く。後は江藤橋で財田川を渡れば堤防道路を下って行けばたどり
着くはずである。上手く一度で橋を渡れて堤防を歩く、途中に有名な食品会社
などがある、しばらく歩くと高速道路の下を通る。国道11を渡ると目の前に現れ
る。70番 本山寺である。ちょうど15時になっていた。山門が2ヶ所にあり1ケ所
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道路側の山門
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は道沿い、もう1ヵ所は駐車場側、たしてどちらのが
そうなのかわからない。本堂は香川県の札所で唯一
の国宝だそうです。ここも一夜にして建てた。本尊は
馬頭観音で馬頭観音を本尊としているのは88ヶ所
唯一。五重塔があり遠くからも良くみえる。
ここから68番、69番へは逆コースを歩くことになる。
川の堤防道路にでてまた悩む、小さな川が手前にあ
りはたしてどちらを行けば良いのかわからない。通り
かかった女性に尋ねるとなにやら向こう側を歩けと言
われるが後で考えると橋を渡った向こう側という意味だったようだ。
その時はそう考えずにこちら側の向こう側という解釈になってしまい、中堤を歩く
ことにする。後で地図で確認するとここは財田川リバサイドパークといって公園
になっているのだ。先が行けそうにもなくなる雰囲気になってきたので早めに
手前側の道に戻る。直ぐに中の道は行き止まりになっていた。JR予讃線を越し
て歩くと鹿隈橋の手前で右からきた川と合流するようになる。この手前で畑仕事
をしてみえる人に堤防から声をかけて68番を確認する。すると立ち上がり先の
方を指差しあの山の下だと教えていただけた。その後は目標が確認できたの
で安心して歩けた。何処で誰に聞いても四国の人はやさしい、ありがいことであ
る。小さな橋を渡りけんどう49を河口方面に一路歩く。この堤防道路は快適で
ある。歩道も確保されておりロードだ。自動車用の標識で堤防道路を右折して
下りるとすぐに68番 神恵院、69番 観音寺だ。16時05分に到着する。納経
時間に間に合わないといけないとずいぶん急いだ。これならゆっくりと2ヶ寺を
見て歩ける。ここでも何人かの歩き遍路と出会う。
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2つのお寺名前が書かれている
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69番と同じ境内にあり納経所は共通です。
琴弾山にあった札所の神宮寺を明治の神仏
分離令により観音寺の境内に移したのが始まり
で、1寺2霊場はここのみ。
入り口の仁王門には右の柱に四国68,69番霊場と左側の柱には七宝山観音寺、神恵院と書かれている。
神恵院の本堂は新しく建て直っており、コンクリ
ートと白木を組み合わせた現代的な建物です。またお庭は回遊式庭園で「巍巍園」という。
ツツジの名所として名高いという。
16時40分に今晩の宿である一富士旅館に向かって歩きだす、納経所で予め道
を確認した。琴弾八幡宮の前を通り財田川を渡る。
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瀬戸内海に沈む夕陽
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ちょうど日没で夕焼けが見れる。明日も天気はよさそ
うである。明日のご加護を歩道からお祈りする。
宿は観音寺駅の目の前であるが、隣に立派なビジネ
スホテルが建っている。こちらに予約すればよかった
な-と後悔する。(観音寺サニーイン)入ってみるとやは
り思ったとおりである。宣伝は家族的なおもてなしと書
いてあったが老夫婦二人の経営で建物、設備は昭和の30年代のものだ。新しいのは冷暖房が出来る
エヤコンぐらいなものである。夜の食事のおかずは
仕出屋から取ったものでパックに入ったままでてくる。これではガッカリである。
風呂も自宅の風呂より狭いものであった。次回と言われればお断りである。
しかし、雨露凌げるのだから贅沢を言っているのではまだ、悟りも何もない凡人
だとも思うが。
朝食は7時からしかできないという。明日の予定を考えて寝ることにする。
宿泊先
一富士旅館
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電話番号:0875-25-3310
住 所:観音寺市観音寺町1234-1駅前
宿泊料金:6,825円 1泊2食付き
トイレ(和式)
リピート度:考える
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